新連載!れーこの「今日も片付け」


「店内に24時間ライブカメラを置いておきたい」と、店主アヤエはよく言われるそうです。お客さん、近所の人、会員さん、近所の小学生、旅行者、お遍路さん......ひっきりなしにいろんな人が出入りしているおっこう屋の1日をれーこさんが書き留めてくれました。れーこさんはおっこう屋の強力な助っ人!「呼ばれて飛び出てジャジャジャジャーン!」と軽やかに登場します。でもおっこう屋のモノの多さには毎回驚かされているようで......。


◉2/15(月)今日のおっこう屋(13 時頃に到着) 

 

今日は、春の訪れかというくらい暖かいー。久しぶりにセーターを着ずにお出かけ。

「なにかいるものありますか?」とアヤエさんに聞くと

「いつものパン買うてきてー」ということでいつものパンを買って。

 

おっこう屋に到着ー。先客あり。女性客二人組とわいわいやってます。

まあ、いつもながらいろんな話題で盛り上がってますよ。

「瑪瑙ええですよねー」

「私も好き!」

「瑪瑙は中国ですよねー、でももともとはミャンマー らしいですよー」

「へー。うちの父が瑪瑙を買うてくれたけど、引っ越し引っ越しでいつのまにか・・・」 話はつきません。

 

隣のカフェに行ってみますと、前回のテーブル(椅子の上も)、アヤエさんはきれいな状態をキープしてました。

「ここはオッケー! やけど、ここだけが残念ですね」と私。

「値付けしょうと思うて置いちょった」

「けんど上等です!」

 

アヤエさんが接客している間に流しを。ここもなんとかしたい......しなくちゃ!

とりあえず、洗ってある食器をしまい、溜まった食器を洗います。

スプーンやお箸を入れるものがいつの間に無くなっちゅうのよねー、これほしいなー。

砂糖と塩を袋からそのまま使うの、どーにかしてほしいなー。

使った調味料をカウンターに置いていくの、なんとかしてほしいなー。

などなど「なんとかしてほしい」オンパレードです。

 

「アヤエさん、使いかけの袋用にクリップとか、洗濯バサミとかないですか?」

「えいねー、ほしい」

「ないんですか?」

「買うてきて!お金渡す」

「いやー、もうちょっと計画的に行きましょう。この辺片付けてから......」

いろいろ、あーしたいこーしたいありますけど、もちょっと後で。

 

「あやえさん、ここいいじゃないですか!」前にあった洋風の食器棚が水屋に変わってます。

「えいろー、 昨日 4 時までやったちやー」

「写真撮って!うれしゅうなって飾ったちやー」目に浮かびます。

 

「お昼にしよう!味噌汁つくったき。れいちゃんのパン食べろう」

「焼きましょうか」お客さんおふたりも一緒に。

「この味噌が美味しいき。食べて食べて」

「わー、お昼ごはん食べて来んかったらよかったー」とか言いながらみんなで昼食。

「このパンもおいしいです。どうぞ」

「〇〇さんの息子さん、来んかねー」

「来ちょったで、今日2回も」

「そう、会いたいちやー」とか言ってる矢先にキター!!

 

「あらー!Sちゃんー元気ー?」

「こんにちは!」

こーゆーことがフツーに起こる赤岡、おっこう屋です。Sちゃん、おっこう屋に来すぎやろー。

Sちゃん、勝手知ったるおっこう屋キッチンでお茶を入れて、オバサマ方におかわりを出します。 

 

お昼を食べながらでも仕事します。

「このお味噌おいしーろー。買うて!800 円」

「おいしーねー」

「これ、 お出汁の味?お味噌?」

「味噌よー」おいしいですよ、本当に。食事終えても勧めてます。

 

「手拭い買うて!この人のデザイン」またはじまった。

「無理に勧めんでいいですから」と私。

「マスク作るにえいねえ」といろいろ物色してくれます。

そんなこんなあちこちいろいろ見てるうちに、いつの間に?ですが、お一方が流木の灯りを買ってくれることに!

 

プレゼントらしく「ラッピングしようか?させて!」

とラッピング大好きあやえさん、楽しげです。和紙に麻ひも、どっからから植物、流木の破片を見つけてきて

「これに、流木の灯り、とか書こうかー」

「えいねー」

「おっと、プロがおった、はい、書いて」はいはい。マイ筆ペンはいつも持ってます。

「はい、どうぞ」

「あらー、横書きがよかったねー」

「先に言ってくださいよ」

「縦書きもえいえい」とかいいながら、ラッピング終了。

 

「あんたー、手ぬぐい買わんがー?」しつこいです。

「これ買う!」

「それ、れいちゃんのやないー」いや、私のデザインです。

「それー、市販されてないですよ、なんであるがやろ?」

「会員さんが持ってきた」

「あー。これはですねー。龍馬パスポートって知ってます?あれの景品です。柑橘手ぬぐい」

「色がえいわー、白いところ多いき、マスクにえいー」

「れいちゃんの買うてやー」

「それも私のデザインですから、いいじゃないですか!」

「お味噌も買うてー」

「買う買う」

ともあれよかったです ^^

 

「今日のお客さん、あのふたりだけ」

「よかったじゃないですかー。来てくれて買ってくれてー」 本当に。 

「ちょっと一服させて」

お疲れ様です。長時間、しかもずーっと喋ってましたもんね、3 人が。

土佐のおなごは元気です!その上、昨夜(今朝か)は 4 時までやってますから......。

しばし、ぼーっとして。 

「今日はカウンターやりますよー」

「やる気やねー」

「この勢いでガンガンいきましょー!」

「今ねー、2階に箱並べてどんどん返すもの入れていきゆう」

「いいですねー、どんどんやって!」

 

なにせ物が多すぎて片付けるにも片付ける先がないんですから、お願いしますよ。

「それから、今日はちーちゃん(猫)の写真撮ります。この間撮れませんでしたから。そーいえば、ちーちゃんいませんね」

「どこ行ったろー。ちーちゃーん!」と呼びに庭に出た途端、

 

「おるおる、ここに。ショーケースに入っちゅう!」

 

シャッターチャンス!でも、ちーちゃんはもうショーケースから出てきたところでした。残念。

 

さーて、まずは、値付けしますか!カウンターから値段のついてないのを持ってきて

「これ誰? なんぼ?」でガンガンやっていきます。別のところからも持ってきます。

「これ、もう値札付いてるじゃないですか!」

「れいちゃんの書いた値札じゃないと売れんも」

「そんなことはないです!二度手間じゃないですか!」

おこりながら、まあ、しゃーないねー。

 

「これかわいーろー、すみれの花のお皿。春にえいろー。800 円は高いろーか。500 円にしよ」

値段が変わるなら書き換える必然もあります。でもま、つけてもつけても次から次ヘと出てきます。

本当にどっから湧いてくるのかな、これらは・・・。

「書きやすいペン忘れてきたー、あります?」

「買うてくる?キッチンにもえいの買うてきて」

「勝手に買ってきていいんですか?」

「えい」

「プラスチック、イヤでしょう」

「れいちゃんが買うてきてくれたら使う」

 

私もプラスチックはイヤですけど、今までいろいろ買ってきても、いつの間にかどっかに行っちゃってるもんねー。とりあえず、最小限買ってきましょう。

最近『プラスチックの海』という映画を観て、ますますプラスチックは買いたくない病が悪化している私ですから、吟味しますよー。 

 

100 均で、ペン 3 本と、砂糖&塩用のガラス瓶、洗濯バサミ(ステンと木製で迷って、結局木製に)と小さなかごを購入。でもやっぱり、おっこう屋の備品は古いカッコいいものにしたいですよね、そのうち。

 

引き続き値付けです。片付け=値付けですよね。これに一番手と時間がかかるんです。

「あ、これ、いいですね。誰の?いくらですか?」

「あんた買う?」

「買います!」素敵な額を見つけましたよ。500 円!

「おつりありますか?」そしたら、また見っけ。

「これ、いくらですか? 500 円にしません?」かわいい小箱を見つけました。

「いいよ」

「じゃ、1,000 円ちょうどで!」

 

私、物欲があんまりないんで、おっこう屋にあまり貢献できないのです、はちみつを買うくらいで。

でも今日は貢献できました。ちょっとやけど。

とか、いいながら今日は、前に目をつけていた鏡(大きいの) を買いますよ。

支払いは月末会計のときにってことで。大貢献です ^^ 

 

電話が鳴ります。

 

「ガソリン入れに行くき、ちょっと見てって。20 分。連れてくるき」

主語が省略されるので理解するのに時間がかかります。

 

翻訳すると

「息子がガソリン入れに行くき......、孫連れてくるき」 です。

今日もアヤエさんの孫のゆいなちゃんに会えました。

「抱っこしましょうか?」おりこうさんで全然泣きません。 

 

「ちょっと寒うなったね。ストーブ点けようか」夕方になるとしゅーーっと寒くなってきました。

 

そこへ大家さんの池田さん登場!いつものごとくアヤエさんちの洗濯物をかかえて、もう畳んでくれてます。

 

「れいちゃん、今日の夕ご飯は買うてきて食べよう。池田さんも一緒に」

「そーしましょう」

「なにする?オムライス?」

「かとりにしますか!」

「オムライスとからあげ」

 

早速かとりに電話。またようけ頼みゆうので

 「多いですよ」と私。

「お嫁ちゃんにあげるが」そうかそうか。

 「取りに行ってくる!」忙しいです。ゆいなちゃんはおりこうにしてます。

池田さんが「抱っこしようかー」って。90 ですよー。

「大丈夫ですか?」

「大丈夫大丈夫」

「重くなったら言ってください。代わります」

 池田さん、ゆいなを膝に乗せて「しゃーぼん玉飛んだー♪」って歌ってくれます。ええ光景ですねー。

 

3人で食事。

「ゆいなはまだ食べれんねー」ゆいなちゃん、足が丈夫なのか、早くも立ちたい立ちたい感じ。

「この子大きゅうなったら大変やねー。動き回って」

「お手伝いしてくれるようになりますよー」

とかいいながら、でもゆいなのためにも畳の間もきれいにせな! 

 

しばらくして、お嫁ちゃんが店に入って来るやいなや

「あらー、なんかすっきりしましたねー」

「そうー?」とアヤエさんご満悦。

ゆいなちゃんも池田さんも帰ったけれど、でもカウンターの片付けはまだまだです。 

 

「今何時?」

「6 時半です。もうちょっとやりましょう。8 時までやりましょう」

「よっし!」

 

私が値付けしてる間にも、アヤエさんはせっせせっせと片付けてます。

 

「このポップ書いて。このくらい」

「これも書いて」いろいろ指示が飛びます。

 「男の味方、って書いて」

「値段はなし?」

「男の味方コーナー、つくるが」

「ふーん」

 

そんな感じで、今日も 21時近くまでがんばったあと、二人でお風呂屋さんへ。

 

そこでの会話。「Bさんが退院すると」「!」

 

「お医者さんに何回も危ないって言われて、家族も 3 回呼ばれたのに」

「すごいですね!」

「今度、おっこう屋に来ると。あの人すごいき。あたしが死ぬわけないって。絶対死なんきって。わかるろー」

「その気持が大事ですよね」

「旦那さんに週に 1 回うなぎを持って来らしよったと。病院食じゃーいかん、ゆーて。うなぎ食べないかんで(笑)」 

 

「今年はどーする?」とアヤエさんが言い始めたら、それは《冬の夏祭り》のこと。

「《どろめ祭り》も《絵金祭り》もやらんとー。ほんなら冬夏(冬の夏祭りの略称)も中止やろ」

「そーなりますかねー」

「今年はどーしよー」

「去年《赤岡 JIZO》 やりましたからねー。今年なんもやりません、ってわけにはいかんですね」

「また JIZO やる?またやってって言う人がおるがよ」

「最後の手段ですね。ギリギリまで考えましょう」

「あたしらーって考えるの好きよねー。一年中考えゆう」

いやー、それはアナタですって!

アヤエさんは年がら年中祭りのこと、おっこう屋のこと、その他、脳みそフル活動ですよね。

日常生活には頓珍漢(失礼!)なところも多々ありますけど。

 

今宵は風呂上がりにもおしゃべり。風呂屋の「蛍の光」に追い出されるまで。

「冷えたねー。帰ったら紅茶飲みたい」

片付いたおっこう屋のカウンターの写真を撮り忘れたので、私も寄って紅茶いただきます。

その前に、昼間買ってきた瓶に砂糖と塩を入れておかなくては。

 

「私がやらんかったら、自分でやらんでしょ」

「どーしてわかる?」わかりますよ、これだけ長く付き合っていたら。

「ちょっと使ってみてください。のうが悪かったら私が買い取ります」

「わかった」アヤエさん、素直です。

 

「それから、カウンターのここにあった使いかけの調味料、ここに置きましたから」

「わかった」 でもって「おなかすいたー」

昼間のパンの残りを焼いて「食べる?」

おなかすいてないつもりですけど、 こーやって出されたら食べますよね。

「このパンおいっしい!また買うてきて、いっぱい」

「わかりました!」

 

今日も夜な夜な帰ります。家に着く頃は日付は確実に明日。 

次は畳の間を片付けたい!でもここは手こずりそうですな......。

 

ちーちゃんの手も借りたい畳の間、果たしてどうなるのか?次回に続く!

 

れーこ

 


◉2月某日 今日のおっこう屋(12 時前に到着) 

 

 

最高潮にすごい感じ。モノが溢れかえってます。 

 

お客さんがいなくなって 

「今日はー、あのテーブルをこっちに持って来たい」とアヤエさん。

「はいはい。そこまで行きましょう」と私。

「でも、まずはお昼ごはん。でも何もないで」「いいですよ。買ってきましょう。ホカ弁とか」

「ホカ弁えいねえ。何がある?」「のり弁とか?私はのり弁にします」

「アタシも。それとチキン南蛮のおかずだけ!」

そんな話の途中にも人は訪ねてきます。

おっこう屋ではおなじみの会員のオマサさんが商品を持ってきてくれました。

「これは売れんで、返すわ」とかやりとり。 

 

サンシャイン(スーパー)へ行き、まずお店で使うダンボールを物色。

野菜用に上が空いた箱が多いんですよね。適当に5つ選んで、弁当屋へ。

先客 2 人、その他電話予約などもあり、お弁当屋さんは繁盛してます。ま、昼時ですからね。

店に戻り、お昼ごはんをかきこみながら段取り。

「まずは、写真撮ります!撮ってほしいもの出してくださいね」

後に回すとうっかり撮り忘れちゃうので、まずはこれから。

「それから、 このテーブルの上、何にもなくします!」

「値付けもしたい」とアヤエさん。

「はい、やります。どんどん持ってきて!」

写真撮影が始まると、会員さんの Kaiさん&リリィ夫婦が登場。

 

まず店主アヤエの一言。

「あんたらー、ご飯食べた?」

「食べた食べた、 ちりめん丼食ってハラぱんぱん。ご飯よりちりめんが多いちや」

とハラをたたく Kai アニキ。

「売上あるで。さちえさんのもんぺの」「よっしゃ、それでなんか買うていくか」「まわして、経済!」

ということで物色。Kai アニキが見つけたのは、サントリードライジンの空き瓶。

「世界に発信してもいいですか?」

とカメラを向けるとポーズ。そんなこんなしている間にも人は来ます。

 

「あんたらー、お味噌いらん?大豊の」と突然の売り込み。

「おいくらですか?」と私。

「800円」「結構しますね」「この人が持ってきた(笑)」

おるんかい!(笑)

「私の母が」「そーですか!」

うちの味噌はまだちょっと残ってるし、800円の味噌はねえ...と今日はスルー。

 

私とKaiさん&リリィ夫婦が喋ってる間にもアヤエさんは接客してます。

老夫婦もいてなんやかんや話して、なにか買うてってくれました。 

Kaiさん&リリィ夫婦とコーヒータイム。

「確か 1 年前にはここでウクレレカフェやったでねー」

「10 人くらい座れましたよね」と遠い目の私。

なんとかしたいと思うてますからっ。ちょっとモノがあふれすぎて「よう探さん」って。

そーですよねー。がんばりますー。

 

若いカップルも来ました。

「手拭い買うてー。この人のデザイン」とアヤエさん。

私がいると絶対このセリフで勧めてくれます。早速ピーマン柄が売れました ^^ 

 

やっと落ち着いてテーブルに座って片付け始めます。

テーブルの上に、私物、商品、文房具、食べもの、おすそわけなどなどが混在してますから。

私が片付けられるものはね、片付けますけどね。

もう、牛歩ですよ。ひとつずつ。

一個ずつ片付けてったらというか「百里の道も一歩から」です。

腰に手を置き、ただスキャナーのように見渡して、ため息という行為を何度繰り返してきたことでしょう...。

今回も幾度かありました ^^ 

 

そして

「アヤエさーん、おらんかね」田中のおばちゃんも来店。

「いますよー」「コーヒー飲める?」

90歳近いと言うのに毎日コーヒーを飲む田中さん、元気です。

「はーい、入れますー!」

 

昼食のあとアヤエさんが

「今日は流しがきれいなが。誰かコーヒー飲みに来んかなー、と思うたけど誰も来んかった」

というので

「飲みましょうか」「やめて、せっかくきれいやに」で大笑い。

 

「この人覚えてないがよねー。返事書かんといかんのにー」

とアヤエさんが言っていたYさんがご来店。でも名字を思い出せない様子。

私が「Yさんですか」と聞くとあたり!「あんた、よう覚えちょったね」

こんだけ人が出入りしてると確かに覚えきらんですよね。Yさん御一行にもコーヒーを出して。

あ、その前にボーリングさん(息子さんがプロボーラーだったらしくてその会員ネーム)もおいでてました。

田中さんとボーリングさんに文旦を持って帰ってもらいます。

お客さんが持ってきたという文旦、大きな袋にぐっすりありました(あ、私ももらってくるの忘れたー) 。

 

お客さんが途切れた一瞬、作業作業。するとアヤエさん

「孫預かってくるき」

最近ちょくちょく孫の面倒をみているそうです。

といいつつ、旦那さんのところに預けにいく店主アヤエ。でもちょっとしたら連れてきてあやしてます。

ミルクをつくって飲ませてるところに有光さん登場。

「れいちゃん、ミルク飲ましちゃって」

「はいはい」

私は赤ちゃん抱っこするのきらいじゃないです。で、抱っこしてミルクを飲ませましたよ。

赤ちゃん、かわいいですねー。久しぶりに赤ちゃんに触れました^^.

飲み終わってゲップもさせてベッドに戻したり、抱っこしてあやしたりして。

 

そしていつも一緒に食事をする大家さん登場。

「池田さん、夜ご飯には早いで」

「晩御飯はあるのよー。けんどちょっと軽く食べとうて来たのよ、お汁物でも」

「手抜きうどん食べる?」ゆうて「れいちゃん。手抜きうどんお願いー」

お湯入れて

「はい、4 分待ってくださいね」言うても食べ始めます。

「池田さん、まだ早いですー。4 分待ってー」

「カタイかね?」食べてみて「まことカタイね」

タイマーが鳴って

「池田さん、4 分経ちました!どうぞ!」

 

 

その間、お孫ちゃんはおりこうでいます。寝るかなーと思ってもなかなか寝ません。

でもアヤエさんのベビーカー(台車に行李をのせたもの)で前の通りをゴロゴロ往復すると寝るそうで

「これが早いのよねー」と。やっと静かになりましたよー。

 

「おなかすいた、れいちゃん、手抜きうどん食べる?おごるき」

「私いいです。アヤエさん、どうぞ。アヤエさんが食べたいんでしょ。お湯沸かします」

とかいいながら私もいただきます。

 

今夜は千房のお好み焼を食べに行こうと言うてましたけど、どうやら時間がなさそう。

お風呂にもいかなくちゃだし。そうそう、有光さんがマッサージ代として、お風呂券も2枚くれました。

「晩ごはん代とお風呂代ができた!」 

そうやって小さい経済がアヤエさんを助けます。 

 

結局千房に電話して取りに行くことに。自分たちの分よりたくさん頼むアヤエさん。

「子どもたちが来るのよ」

差し入れに持っていってあげるのでした。本当にこの人は...。

お好み焼きを買ってきても座らないので、お茶入れて待ってたら、大家さんの息子さんに手紙を書いてます。

「食べたもののメモ」を持っていって

「池田さん、 体がかいってボリボリ掻きゆう」

って。お好み焼食べながらも

「熱いお湯で拭いてあげたら気持ちがいいと思う」

とか言うわけですよ。気になってしかたがない。

「拭いてあげたらどうですか?そしたら気が楽になりますよ」

「そーでねー」

ご飯もそこそこにタオルを持っていくアヤエさん。本当に頭下がります。 

「けんど、私忙しーで、毎日。片付けれんのよー」

いやー、そうでしょうよ。 

まだ、この時点で朝言ってたテーブルが片付いてないですからね。

「遅うなったね、今度にする?」時々気弱なこと言います。

「やりますよー。終わらせましょー」「よかった」

値段がついたものから店に持っていきます。

「向こうのテーブル空けたき」

店からカフェに持ってこようと思ってるテーブルです。

「どうせ下にガーッと置いてきたんでしょ」「どうしてわかる?」

わかりますよね。そうやって一向に片付かないこと。

いやー言わないでおこーと思うけどちょこちょこ言っちゃうんですよ。説教臭いことを。

「全部のものの場所決めてあげてください」って。 

なんとか、なんとかテーブルといすの上を空けて、ほうきかけてテーブルを持ってきました。

で、21時過ぎてましたね。

「このテーブルの上には何も置かずにキープしてくださいね。こうなると作業がはかどります!」「はい!」

って言うてるけど無理は承知です。でもがんばってほしい!

 

お風呂に入りながら「次はカウンターの上、片付けたい」

「やりましょうー!そうやってきれいなところを増やしていきましょう!」

きれいになったテーブルの写真、撮っときゃよかったー。 

 

でも、テーブルがひとつなんにもない状態というのは奇跡に近いですからね。

1 日おってソコまでかよ、と思うけど、ソコまで行けただけでも嬉しいです。

さ、次行った時、どーなってるでしょーか!

 

次号につづく!

 

れーこ